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採用サイトの制作費用の相場は?種類別の目安・内訳・見積もりで失敗しないポイント

資料を見ながら打ち合わせをする2人

「採用サイトを作りたいけれど、いくらかかるのか見当がつかない」「制作会社に見積もりを頼んだら、30万円と250万円の2社が出てきて、どちらが正しいのか分からない」。採用サイトの相談で、最初に出てくるのがこの費用の悩みです。

採用サイトの費用に幅があるのは、同じ「採用サイト」という言葉で、まったく違うものを指していることが多いからです。採用ページを1枚追加するのか、写真撮影や社員取材まで含めた独立したサイトを作るのかで、必要な作業は何倍も変わります。

この記事では、採用サイトの種類ごとの費用の目安、見積もりの内訳、金額を左右する要因、公開後にかかる費用、そして「採用単価」で考える費用対効果までを整理します。見積もりを比べるときのチェックリストも用意しましたので、制作会社に相談する前の準備にお使いください。

この記事でわかること
  • 採用サイトの制作費用の相場と、種類ごとの目安
  • 見積もりに含まれる作業の内訳と、金額を大きく左右する要因
  • 公開後にかかるランニングコスト
  • 求人広告や人材紹介と比べた、採用単価で見る費用対効果
  • 見積もりを比べるときに確認すべき10項目

データで見る採用サイトの制作費用

まず、実際に発注された金額のデータを見てみましょう。制作会社の紹介サービス「Web幹事」を運営するユーティルが2024年に公表した調査では、同サービス経由で発注された採用サイトの新規制作案件の平均発注額は104.4万円、中央値は101.1万円でした。

104.4万円
採用サイト制作の
平均発注額
36%
最も多かった価格帯
「101〜150万円」の割合
650.6万円
企業の中途採用費用
(年間平均・2024年)

同じ調査で価格帯の分布を見ると、101〜150万円が36%で最も多く、51〜100万円が27%、50万円以下が23%と続きます。つまり、実際に発注された採用サイトの多くは、50万〜150万円の範囲に収まっているということです。ただし、この調査は対象が22件と少ないため、あくまで一つの目安として受け止めてください。

一方、マイナビの「中途採用状況調査2025年版」によると、企業が2024年の1年間に中途採用にかけた費用は平均650.6万円で、前年から約20万円増えています。求人広告や人材紹介に毎年これだけの費用をかけていることを考えると、何年も使える採用サイトへの投資は、決して大きすぎる金額ではありません。この点は、後半の「費用対効果」で詳しく計算します。

種類別の費用の目安

採用サイトの費用を考えるときは、まず「どの規模のものを作るのか」をはっきりさせることが出発点です。一般的な制作会社に依頼した場合の目安を、4つの種類に分けて整理しました。

種類費用の目安内容向いている会社
採用ページの追加10万〜50万円今のホームページに採用ページを1〜2枚追加。募集要項、仕事内容、応募フォームまずは採用情報をきちんと載せたい会社
採用LP(1枚もの)30万〜80万円縦に長い1枚のページで、メッセージから応募までを完結。求人広告の飛び先にも使える特定の職種を短期間で集めたい会社
複数ページの採用サイト80万〜200万円仕事紹介、社員インタビュー、働く環境、募集要項、FAQなど5〜15ページ。撮影・取材を含むことが多い年に数名以上を継続的に採用したい会社
ブランディング型200万〜500万円以上採用コンセプトの設計から、動画、職種別ページ、新卒向けコンテンツまで作り込む新卒採用も含め、採用を経営の柱にしたい会社

表の金額は、地域や制作会社の規模、依頼する作業の範囲によって前後します。フリーランスに直接依頼すれば安くなることもありますし、広告代理店経由では高くなる傾向があります。

地方の中小企業で最も多いのは、「採用ページの追加」か「複数ページの採用サイト」のどちらかです。迷ったら、まずは今のホームページに採用ページを追加し、応募の反応を見ながら充実させていくのが失敗の少ない進め方です。採用サイトに載せるべき内容は「応募が集まる中小企業の採用サイトの作り方」で詳しく解説しています。

見積もりの内訳:何にお金がかかっているのか

制作会社から届く見積書には、さまざまな項目が並んでいます。それぞれが何の作業なのかを知っておくと、金額の妥当性を判断しやすくなります。

項目作業の中身費用への影響
ディレクション打ち合わせ、スケジュール管理、全体の取りまとめ中(総額の1〜2割ほどが一般的)
企画・構成採りたい人の整理、ページ構成、伝える内容の設計中
デザイントップページ、下層ページの見た目を作る大(ページ数に比例)
コーディングデザインをWebページとして組み上げる。スマホ対応を含む大(ページ数に比例)
写真撮影カメラマンの手配、現場や社員の撮影中〜大(日数と場所で変わる)
取材・原稿作成社員インタビュー、仕事紹介や会社紹介の文章作成中〜大(人数で変わる)
動画制作社員インタビュー動画、職場紹介動画大(入れるかどうかで大きく変わる)
CMS導入自社で求人情報やお知らせを更新できる仕組み小〜中
応募フォーム応募・見学申し込みの入力フォーム、自動返信メール小

この中で、採用サイトならではの項目が「写真撮影」と「取材・原稿作成」です。会社案内のサイトと違い、採用サイトは「どんな人が、どんな環境で働いているか」を伝えることが中心になります。この2つを自社でやるか、制作会社に任せるかで、見積もりは数十万円単位で変わります。

「一式」の見積もりには注意

見積書に「採用サイト制作一式 ◯◯万円」としか書かれていない場合は、何が含まれているかを必ず確認しましょう。撮影や原稿作成が含まれていると思っていたら別料金だった、修正は1回までだった、というトラブルはよくあります。項目ごとの内訳を出してもらうよう依頼するのが基本です。

費用を大きく左右する6つの要因

同じ「複数ページの採用サイト」でも、見積もりが80万円の会社と200万円の会社があるのはなぜでしょうか。金額を大きく左右するのは、次の6つの要因です。

1. ページ数

最も分かりやすい要因です。デザインとコーディングの作業量はページ数にほぼ比例します。職種ごとにページを分ける、社員インタビューを1人1ページにする、といった設計にするとページ数は増えていきます。最初から全部を作ろうとせず、応募に直結するページから優先して作ることで、費用を抑えられます。

2. デザインをどこまで作り込むか

既存のテンプレートを使うか、オリジナルでデザインするかで費用は変わります。動きのある演出やイラストを多用するほど高くなります。ただし、採用の成果を左右するのはデザインの凝り具合より、載っている情報の具体性です。見た目に予算をかけすぎて、取材や撮影の予算が足りなくなるのは本末転倒です。

3. 撮影の有無と規模

プロのカメラマンに撮影を頼むかどうか、撮影が半日か丸1日か、現場が1か所か複数か、で費用が変わります。建設業や製造業のように現場が複数ある業種では、移動時間も含めた日数が増えやすい点に注意が必要です。

4. 原稿を誰が書くか

社員インタビューを制作会社のライターが取材して原稿にするのか、自社で書いた原稿を渡すのかで、費用は大きく変わります。自社で書けば安くなりますが、社内に書ける人がいないと公開がいつまでも延びることになりがちです。

5. 動画を入れるかどうか

動画は職場の雰囲気を伝える力が強い一方で、撮影と編集に手間がかかるため、費用を押し上げる大きな要因になります。最初は写真と文章で作り、反応を見てから動画を追加する、という順番も選択肢です。

6. 更新の仕組み(CMS)

求人情報やお知らせを自社で更新できるようにするには、WordPressなどのCMSを導入します。導入費用はかかりますが、更新のたびに制作会社へ依頼する費用と手間がなくなるため、長い目で見れば安くなるケースが多くあります。

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offtieでは、採りたい人と今のホームページの状態をうかがったうえで、必要なページと優先順位をご提案しています。お見積りは無料です。

公開後にかかるランニングコスト

採用サイトは、作って終わりではありません。公開後にかかる費用も、最初の見積もりの段階で確認しておく必要があります。

費用の種類目安補足
サーバー代年1万〜3万円程度今のホームページと同じサーバーを使えば追加はかからないことも
ドメイン代年数千円程度採用サイト用に別ドメインを取る場合のみ
保守・管理月数千円〜数万円セキュリティ対策、システムの更新、バックアップなど
更新代行1回数千円〜、または月額制求人情報や社員インタビューの追加を依頼する場合
求人サイトへの掲載無料〜有料Indeedなどへの無料掲載のほか、有料の広告枠を使う場合は別途

見落とされがちなのが、「情報を新しく保つ」ための手間と費用です。募集要項が去年のまま、インタビューの社員がもう退職している、という採用サイトは、かえって会社の印象を下げてしまいます。社内で更新するのか、制作会社に任せるのか、担当と頻度を決めておきましょう。

採用単価で考える費用対効果

採用サイトの費用が高いか安いかは、金額だけでは判断できません。「1人を採用するのにいくらかかったか」という採用単価で比べると、判断しやすくなります。

求人広告・人材紹介との比較

先ほどのマイナビの調査では、企業の中途採用費用は年間平均650.6万円、採用人数は年間平均20.8人でした。単純に割ると、1人あたり約31万円になります。また、人材紹介会社を使った場合の手数料は、採用した人の理論年収の30〜35%前後が一般的とされます。年収350万円の人なら、1人あたり100万円を超える計算です。

これに対して採用サイトは、一度作れば何年も使えます。たとえば、次のようなケースで考えてみます。

前提計算
採用サイトの制作費100万円
3年間の保守・サーバー代月1万円 × 36か月 = 36万円
3年間の総額136万円
採用サイト経由の採用年2人 × 3年 = 6人
1人あたりの採用単価136万円 ÷ 6人 = 約22.7万円

もちろん、採用サイトだけで人が集まるわけではなく、求人媒体やハローワークと組み合わせて使うのが前提です。それでも、求人広告の応募率が上がる、内定辞退や早期離職が減るといった効果まで含めると、採用サイトは「一度払えば効き続ける」投資だといえます。

効果を測るために、最初に決めておくこと

費用対効果を判断するには、公開前に「何を見て効果を測るか」を決めておくことが欠かせません。

  • 採用サイトの閲覧数(とくに募集要項ページ)
  • 採用サイトからの応募・見学申し込みの件数
  • 面接に来た人のうち「サイトを見た」と答えた人の割合
  • 内定承諾率、入社後1年以内の定着率

とくに最後の定着率は見落とされがちですが、採用サイトで仕事の実態を正直に伝えておくと、入社後のギャップが減り、早期離職の防止につながります。ミスマッチの防ぎ方は「採用のミスマッチはなぜ起きる?」でも解説しています。

費用を抑える方法と、安さの落とし穴

品質を落とさずに費用を抑える4つの方法

  1. 採りたい人と載せる内容を、先に社内で決めておく——打ち合わせの回数と企画費を減らせる
  2. 素材をできるだけ自社で用意する——会社の数字、募集要項、社員アンケートなどを事前にまとめて渡す
  3. 撮影は要所だけプロに頼む——トップページの写真はプロ、日常の様子は社内で撮影
  4. 小さく作って、育てる——最初は応募に直結するページだけを作り、反応を見て追加する

安さだけで選ぶと起きやすい5つの失敗

  • 写真がすべて素材サイトの画像——どこの会社か分からず、求職者の不安が解消されない
  • 原稿は「お客様でご用意ください」——社内で書く人がおらず、公開が何か月も止まる
  • 自社で更新できない——募集要項を1行直すたびに費用と時間がかかる
  • スマホで見にくい——求職者の多くがスマホで見るのに、パソコン前提で作られている
  • サイトの所有権が制作会社にある——解約するとサイトが使えなくなる契約になっている

とくに最後の所有権は、月額制の安いプランで起きやすい問題です。契約前に、解約したときにサイトやドメインがどうなるのかを必ず確認しましょう。

補助金を使う場合の注意点

ホームページの制作費が対象になる補助金もありますが、対象になる経費や上限額は制度や公募回によって異なります。また、多くの補助金では交付決定の前に発注・契約した費用は対象外になります。補助金を使いたい場合は、制作会社に相談する前に最新の公募要領を確認し、スケジュールを組んでおきましょう。

見積もりで確認すべき10項目

複数の制作会社から見積もりを取ったら、次の10項目を同じ条件で比べてみてください。合計金額だけで比べると、含まれている作業が違って正しく判断できません。

見積もり比較チェック

  • 作るページの数と、各ページの内容が明記されている
  • 項目ごとの内訳があり、「一式」だけになっていない
  • 写真撮影が含まれているか、日数と場所が書かれている
  • 社員インタビューの取材・原稿作成を誰がやるかが明確
  • スマホ対応が含まれている
  • 求人情報やお知らせを自社で更新できる仕組みがある
  • デザインの修正回数と、追加料金の条件が書かれている
  • 公開後の保守費用と、その中身が明記されている
  • 解約時にサイトとドメインを引き継げる
  • 公開後の改善(アクセスの確認、求人票との連携)まで相談できる

確認できない項目が3つ以上ある見積もりは、契約前に内容を質問しておきましょう。

よくある質問

採用サイトは、コーポレートサイトの中に作るのと別サイトにするのと、どちらが安いですか?

一般的には、今あるコーポレートサイトの中に採用ページを追加するほうが安く済みます。デザインの土台やサーバー、ドメインをそのまま使えるためです。ただし、今のサイトが古くスマホに対応していない場合は、採用ページだけ新しくしても会社全体の印象で離脱されやすくなります。その場合は、サイト全体の見直しとあわせて検討したほうが結果的に無駄がありません。

写真はスマホで撮ったものでも大丈夫ですか?

明るい時間に、人を主役にして撮れば、スマホの写真でも十分に使えます。費用を抑えたい場合は、トップページの最初の画面など目立つ場所だけプロに撮ってもらい、日常の様子は社内で撮った写真を使う、という組み合わせもおすすめです。大切なのは画質よりも、実際に働く人の自然な姿が写っていることです。

制作費のほかに、毎年かかる費用はありますか?

サーバー代とドメイン代は毎年かかります。そのほか、制作会社に保守や更新を頼む場合は月額の費用が発生します。求人情報を最新に保つ、社員インタビューを追加するといった更新を誰が担当するかによって、ランニングコストは大きく変わります。見積もりの段階で、公開後の費用も必ず確認しておきましょう。

採用サイトの制作に補助金は使えますか?

小規模事業者向けの販路開拓や業務効率化の補助金など、ホームページ制作が対象経費に含まれる制度はあります。ただし、採用だけを目的としたサイトが対象になるかどうか、ウェブサイト関連費に上限があるかどうかは制度や公募回ごとに異なります。申請を考える場合は、最新の公募要領を必ず確認し、契約・発注の前に手続きを進める必要がある点にも注意してください。

見積もりは何社くらいから取るのがよいですか?

2〜3社が目安です。1社だけでは金額が妥当か判断できず、多すぎると比較の手間がかかります。比べるときは合計金額だけでなく、ページ数、撮影や取材の有無、原稿を誰が書くか、公開後の更新方法など、同じ条件で比べられているかを確認することが大切です。

まとめ

採用サイトの制作費用は、採用ページを1枚追加するだけなら数十万円、撮影や取材を含めた複数ページのサイトなら100万円前後が一つの目安です。実際の発注データでも、多くは50万〜150万円の範囲に収まっています。

費用を考えるときに大切なのは、金額の大小ではなく、「採りたい人に必要な情報が届くか」と「1人あたりの採用単価がどうなるか」です。写真や原稿、更新の仕組みといった、採用の成果を左右する部分に予算を配分し、小さく作って育てていくことが、無駄のない進め方です。

見積もりを取る前に、この記事のチェックリストで比べるポイントを押さえておきましょう。建設業の採用ページについては「建設業の採用に効くホームページとは?」もあわせてご覧ください。採用サイトではなく、会社案内などのホームページ全体を新しく作る場合の費用の目安は「ホームページ制作の費用相場は?」で整理しています。

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参考資料

  • Web担当者Forum「採用サイト制作の平均相場はいくら?『101万〜150万円』が4割弱を占める【ユーティル調べ】」(2024年8月) Web
  • マイナビ キャリアリサーチLab「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」(2025年3月) Web

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Profile

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金井 泰幸

offtie 代表。GMOインターネットグループでのデジタルマーケティング支援を経て独立。地域に根差した企業の「伴走役」として、ホームページやSNS・Web広告による発信、AIを使った業務効率化、人手の足りない業務の代行まで、会社の困りごとをまとめて支援している。